前回の記事にて新營に宿泊することになった話をいたしましたが、ここはかつて製糖の町でした。今でも新營と隣の烏樹林にかつてのサトウキビ運搬線路を活用したトロッコ列車が残っており(ただし新營は2020年末頃より運行停止中)、同一地区内に2路線存在するのはここだけです。
そしてそれら以外にも完全に廃線となったものの撤去されず残されている線路があり、たまたま見つけたので紹介してみようと思います。
出だしはこちら、泊まった宿(写っている大同大旅社ではありません)のすぐ近くに線路があります。この存在は以前から知っていましたが、見ての通りすぐに途切れその先はもうなくなっているものだと思っていました。
ところがこの日日没までまだ少しだけある時間を活用しようとシェアサイクルで適当に走っていると、線路の続きがあるを発見。俄然興味を惹かれ追いかけてみることに
少し行くと併用軌道であったと思われる区間に入りました。道路の端に遠慮がちに線路が敷かれています
そして自動車侵入防止の柵が現れ、その先は自転車・歩行者専用道路に
この先は専用軌道であったと思われ、線路もここからは自分が主役と言わんばかりに端から中央へ寄っていきます
長榮路との交差点付近にはSLと自転車をモチーフにしたモニュメントが設置されていました
このあたりは糖鐵自行車道(サイクリングロード)として指定されています
田んぼの中を一直線に進む線路。現役当時は未舗装で線路脇は歩道のような感じであったのではないかと想像
余談ですがタイヤを線路の上に乗せるように走ると明らかにアスファルト部分を走るよりペダルが軽く、いかに摩擦が少なく鉄道が少ないエネルギーで動かせているかがわかります
先程の案内看板によるとサイクリングロードが天鵝湖まで続いているようなのでそこまで来てみました
この風景、虎尾にも似た感じでとてもいいですね
そしてマップ上では点線(=サイクリングロード)が途切れている地点まで来ました。しかし線路はまだまだ先まで続いており、地図にはない細い舗装道路になっています。実はここで行政区が変わっており、その関係で扱いが違うのかもしれません。
googleマップを衛星写真にしてみるとその様子がよくわかり、終点ははるか先。興味はあれどさすがに日が落ちてきているので今回はここで引き返しました。
帰り道交差点に注意してみると踏切跡が
そして翌日、今度はホテル前から逆方向へ進んでみました。台鐵の線路と接続するため途中から三線軌条となっているのが熱いですね
何本も線路が重なった複雑なポイント
そのまま追っていくと何か見えてきました
特に説明などはありませんが、荷降ろしを行っていたと思われる施設です
このあたりにはアスファルトに埋められていない当時のままの三線軌条が
方向を変え新營駅方向へ行くとホーム・駅舎が現れました
糖鐵の新營駅です。台鐵とは別に駅舎を構えていたんですね
遺構がよく残っており、楽しい廃線跡巡りでした。行けなかった区間はまた改めて訪問したいです。