久しぶりの台湾名茶を訪ねる旅、今回は石門鐵觀音です。台湾における鐵觀音の産地は少なく台北市郊外の木柵鐵觀音が圧倒的な知名度どブランド力を誇っていますが、実はもう一つ産地がありそれが今回ご紹介する新北市石門區。あまり聞いたことがないかもしれませんが、台湾本島の北端にある町で富貴角燈塔や老梅綠石槽が著名なスポットとなっています。
私は烏龍茶の中でも焙煎の入ったお茶が好みなので以前から気になっていたのですが、先日機会を得て買いに行ってきました。
まずは概要や相場を知るために農協直営店へ向かいました。石門區の中心部にあり、バス停の目の前なので行きやすいです
建物の壁にも茶畑が描かれ特産品をアピール
お茶専門コーナーがあり、茶葉は1斤1800元(一般的な150gあたりだと450元)ほどで売られていました。知名度が低いせいなのか、あるいは純粋にグレード的なものか木柵鐵觀音に比べて半分ほどの価格です。残念ながら150gパックは在庫がなく、ギフトセットしかなかったのでここでの購入は見送り。茶葉を砕かずそのままパックしたティーバッグ(100元)があったのでこちらを購入しました
他にも派生商品でペットボトル入りや
クッキーなどもあり積極的に商品展開している様子がうかがえます
ということでここでは買えなかったので再びバスに乗り、まさに最北端の灯台最寄りの停留所で下車。ここでも「石門三寶」として鐵觀音が紹介されています
ここから茶農家さんの所へ行くわけですが、往々にして不便な場所にありここも例外ではありませんでした。それでも2.5kmほどなので頑張って歩いていくことにします(残念ながら町外れなのでタクシー・Ubikeはありません)
なるべく短いルートを選んでひたすら歩いていきます
すぐに建物は姿を消し、車もほとんど通らず静か。そして暑い。万一同じように来たいという方がいらっしゃいましたら真夏以外をお勧めします
途中海が見えるのがちょっとした楽しみ
25分くらいで一軒目の楓林製茶さんに着きました。ここも評判がいいのですが、通販もやっているので今回は見送りもう少し先へ
更に5~6分歩いたところで二軒目の頭圍さんの看板が現れました
指示通り左折すると今度は↑茶↑の看板
坂を登りきると一軒の民家。こういうところは慣れていないと入りづらいかもしれませんが、気にせず奥へ進みます
中に入ると年季の入った大きな茶桶。かなり長いことやっていらっしゃるようです
早速ご主人に挨拶してお茶を入れていただく…前にニャンコ発見!しかも二匹いらっしゃいます
さて、改めて試飲をお願い。お茶は農協と同じ1斤1800元一種類のみ、なので特に選ぶこともなく直接淹れていただきます
淹れたお茶の写真は撮りそこねてしまいましたが、普通に鐵觀音の色をしています。しかし味が面白い!まず美味しいかどうかと聞かれれれば答えは「美味しい」。しかしこれまでに飲んだことのある鐵觀音とはちょっと違うやや東方美人寄りの味?でしかも一~二煎目と三~四煎目で全然風味が違うのです。ご主人はそれぞれ分けて2つの茶海に淹れてくれたのですが、交互に飲むと別のお茶かと思うくらいの差があります。
前者はかなりの酸味があり、後者にはそれがありませんでした
試飲を終え茶葉を購入。本来ならばまたもと来た道を地道に歩いていくところですが、ご主人より「下まで送っていこうか?」のありがたい一言を頂戴しました。ここは遠慮なく甘えさせていただくことにしましたが、さらに奥様より「バナナ食べる?うちで採れたのよ」と大きな一房を頂戴しました
お茶を買ってバナナがついてきたのは初めてです。皮は黒くなってますが中は綺麗でこちらも持ち帰って美味しくいただきました