鹿港観光への玄関口となる彰化駅。台鐵運行上のターミナル駅でもあり、ここで乗り換えになることも多々あります。
乗り換え時間が空く場合駅近のスポットとして有名な扇形車庫や八卦山の大仏などがありますが、どちらも少し距離があり30分~1時間程度だと中途半端で行ってもすぐに帰るようになってしまったり、そもそも何度も見ていると今回はいいかなとなってきます。
他には何かないかな、と探索してみたところ意外と近くにありました。
目的地は駅を出て2時の方向に徒歩1分くらい、住所でいうと長安街76巷とその付近になります。明確に老街とは銘打っていないものの古い建物が点在しており、その中心にあるのが紅葉大旅社
旅社としては廃業しており、現在はカフェに改装され営業中
こちらもレトロな雰囲気ですが、現役で営業中。そもそも國術館とは聞き慣れない名称ですが、マッサージや整体のような物理治療を行う施設です
少し奥の方へ進んで行きます
左手の壁に何か取り付けられていますが、この路地にある建物やその名前のようです。紅葉大旅社もありました
その中に小西街と書かれた地図がありますが、一体これは何か?
歴史を紐解いてみると
「かつて彰化市街は清が築いた城壁に囲まれており、住民の出入口として設けられた小西門付近は大変賑わった。日本統治時代になり城壁は取り払われたが駅が小西街近くに設けられその繁栄は続き、多くの店や旅館などが林立した。その後も布の交易で栄えたが80年代以降は衰退し現在に至る。今はその繁栄を見ることはできないが、300年の歴史を感じられる場所である」
ということがわかりました
この地図には醫生巷という場所も書かれており、Googleマップでもスポットマークがついているので行ってみました。狭い路地を進むと
古い建物が続き
すぐ行き止まりに
何か特別なものがあるわけではないですが、調べたところこの50mほどの路地から十数名もの医師を輩出したエリートの町なのだそうです
その隣には大きな建物がありますが
こちらは台鐵の宿舎
路地を抜けて左へ進み、少し広い通り(陳稜路)へ
一際立派で歴史を感じる建物がありますが、こちらは高賓閣。日本統治時代は料亭・社交場であった場所で、接収後は長らく鉄道病院として使われていました
一階は自由に見学可能ということで中へ
基本的に建物以外の展示物はなく、貸しスペースとして部屋ごとに様々な人がお店を出しているようです。向かって右は骨董品店
妙に建物とマッチしていて病院と関係ありそうなものがあり、最初は展示物かと思いましたがすべてお店の商品とのこと
これ子供の頃実家にありました!
反対側は服飾雑貨店と
古本・小物
中央の何もない空間は待合室があったところ
そしてこの奥の大きめの部屋は産婦人科室となっていました。こうしてみると料亭・社交場より病院色が強く感じられる建物です
これらはちょっとした時間で回ることができますので、ちょっと駅を出て散策してみるとよいかと思います