台湾の町中には中藥行と呼ばれる漢方薬を売る店が多くあります。今回はその中身を紹介してみたいと思います。

店内の様子。カウンター奥の壁には壺が並び、その下には沢山の引き出し。写真に写っていない左側の壁にも引き出しが設置されています。

日本で漢方薬というと粉薬を想像する方が多いかと思いますが、中藥行で売られているのは原料を精製しない所謂生薬が中心です。沢山ある引き出しにはそれぞれ1種類ずつ生薬が入っています。

これから下は実際にオーダーした時の様子です。品物は日本でも知名度のある葛根湯。先日母へのお土産にしました。
オーダーを受けるとまずはレシピ本を開き、必要な材料と分量を確認します。

そしてカウンター上に包み紙を並べます。紙1枚が1包分。

その上に一種類ずつ規定量の生薬を乗せていきます。

計量はレシピ本の脇に置かれていた伝統的な天秤を使用します。量ったらそのまま皿を傾けて包み紙の上に落とせるのですばやい作業が可能。

カウンターいっぱいにズラリと並んだ様子は壮観。30包分を同時に作業しています。

すべての材料を乗せたら包んで完成です。

そして年季の入ったそろばんを弾き、使った材料の重量から代金を計算してお会計。葛根湯は1包30元でした。

この薬を飲むには煮出す必要があり手間はかかりますが、粉末の漢方薬より効きそうな感じがします。