忠信市場は台中市にある國立臺灣美術館の向かいに位置しています。市場を名乗っていますがすでにその機能は停止しており、現在は芸術家やカフェなどが集まる場所となっている一方で昔のままとなっている区画もあり、新旧が同居する不思議な空間となっています。
美術館向かいの角。お洒落な店が入っており、ここから見る限りはこの奥に半世紀前が存在しているとは思えません
東側の入口に回ってきました。入口は東西南北にありますが、いずれも地味で特に看板も出ていないので知らなければ通り過ぎてしまいます
では中へ入っていきます。早速奥の方から「昔」が顔を覗かせています
奥へ進むといきなりディープな空間が現れました。もう何年このままなのでしょうか
しかしその場で右を向けばモダンさが広がり、そのギャップは凄まじいものがあります
明かりのついた現役感ある廟がこの市場が生きていることの証
そのまま奥まで進んだ西側の端あたりが最もディープな場所でしょうか。実は10年ほど前にこの市場を当時の同僚から教えられて一度訪問しており、その時見た印象深い光景がまったく変わることなく今もそこにありました
向きを変え、南に向かって歩きます。店はないですがエアコンの室外機がずらりと並んでおり、住人は結構いるようです
西側出入口
中央の通路は特にカオスな空間でした。開いている店はないけれど流し台や調理台が並び、どういう使い方をされているのでしょうか
ここで軽く市場の歴史について触れておくと建てられたのは1960年代。1970~1980年代の人口集中期にピークを迎え、その後経済の後退に合わせて衰退していきました。その後徐々にアートスペースへと変わっていき、現在はその途上にあります
3台並んだ太同電鍋。これは明らかに業務用なのでどこかのお店が使っているのでしょう
そろそろカオスな空間を抜けていきいます
南側に来るとリノベーションされた建物が現れ、雰囲気が変わりました
ここはアートスペースかと思いましたが鶏肉スープのお店だそう
イングリッシュティーのお店
中国茶のお店もありました
お互い連携してのイベントも行っているようです
観光客の姿もちらほら
現在と過去の境界
奥は仏像店?骨董品店?背中を見せている仏様らしきものが気になります
公共トイレは昔からのものをそのまま使いつつ周囲に合わせたカラフルな感じになっていました
美術館に行く機会があれば是非向かいの不思議空間も体験してほしいと思います