(前編はこちら)
市場に沿って歩いていくと豪邸が現れます。蕭家祖屋です。
その名の通り蕭家の住宅で、今も子孫が住んでいますが古蹟として開放され見学することができます。
とはいえ時刻は7:45。9時からなのでさすがに開いてないのでまた今度、と思っていたら中から出てくる方がおられ、「買い物にいくので開けたんだけど、良かったら見ていってください」と言ってくださいました。そこで電車を1本遅らせゆっくり見学していくことに。
入場料50元を支払い、パンフレットを貰って中へ。簾がかかっている場所以外はすべて見学OKです。
中はかなりの広さで中央にある5棟の建物、さらにそれを囲むようコの時型の建物があり部屋の総数は51にもなります。
各部屋には昔の厨房や寝室などが保存されており、メンテナンス状況は良好。これだけのものを維持するのはなかなか大変だと思います。
中央の建物は客間→祖先を祀るお堂→神様のお堂→花堂(祝い事などに使われる)と続いていますが、後ろに行くほど高くなっています。これは步步高升(一歩一歩成長していく)という意味が込められています。
第二堂(祖先のお堂)
第三堂(神様のお堂)
第一堂~第二堂の間を側面から。大きなスペースが有り通れるようになっています
側面の通路。いくつもの部屋が並んでいます(主に寝室)
最奥部にある第五堂。今も人住んでいるところで簾がかかっておりこの中は見学NG
井戸もまだ現役
外に出て向かって右手の道を進むとそこにも関連古蹟が点在。かつては道沿の建物が皆蕭家関係のもので、学校まであったようです。
佳冬は日本軍の上陸地点に近く抗日戦の歴史があり、步月樓には当時の弾痕が残っています。
右側の棟が蕭家の一部である敬字亭ですが、正面の建物のほうが気になります。
臨時菜市場とありますが、商店くらいの広さしかありません。こんな小さな建物で市場を運営していたのでしょうか?
さて、もう少し続きます。向かって左には洋館があり、ここも蕭家の一部。お客さんをもてなす場所であったようですが、築100年未満であったため史跡指定されず荒れてしまっています。
そのまま冬根路を進むと道沿いに古蹟が点在していて風情があり、歩くだけでも楽しめます。
倉庫?に描かれたアート
西柵門。清代に外敵を防ぐために建てられたもので元々は東西南北すべてありましたが、現在西のみが比較的完全な形で残っています。
最後に楊氏宗祠を見学。太極兩儀池が大変印象的です。
意外に見どころの多かった佳冬。時間帯の都合で見られなかった史跡もあるので、機会があればまた来てみたいと思います。