台鐵の本業は鉄道ではなく弁当屋であると揶揄されるほど有名で存在感のある台鐵便當(駅弁)。主に車内販売と駅で買うことができます。
台北駅では2つの売り場が並んでおり、

需要の多さから販売所を倍にした…という単純な話ではありません。
よく見ると左側には「七堵製供」

右側には「1號店」と書かれています。

実は左と右では製造所が異なるのです。左が七堵工場(基隆市)製、右が台北工場(台北市)製になります。

台鐵便當は台湾各地6箇所で製造されており、統一レシピがないためそれぞれ味に特色があり各地で弁当を食べる楽しみになっています。
…といった感じの内容が七堵側の看板に書かれています。

ではどの程度違うのか?というのを検証するため両方の弁当を購入して食べ比べてみたというのが今回の企画です。

購入したのは最もオーソドックスな排骨便當(60元タイプ)。

台北製。パッケージの図柄は地上時代の台北駅

おかずは豆皮+滷蛋+キャベツの野菜炒め

七堵製。パッケージの図柄は八斗子駅

おかずは豆皮+滷蛋+きゅうりの漬物+酸菜

比べてみるとおかずの違いのほか、七堵の方が肉も煮玉子も色が濃いのがわかります。味もまったく違い、台北はあっさり甘めで七堵はしっかり醤油が効いています。
私は濃い味が好みなので断然七堵派ですね。きゅうりの漬物もいいアクセントになっています。

かつてすべての製造所でレシピを統一しようとしたところ民衆から大ブーイングを喰らいすぐに撤回したという経緯があり、各地の味がいかに愛されているかがわかります。

いつかすべての弁当を食べ比べてみたいですが、短時間で台湾全土に散らばる製造所の弁当を集めねばならずかなりの人手とコストがかかりそうです。