4月の地震に続いて20年に一度とも言われる台風の直撃を受けて台北方面との交通が寸断してしまった花蓮。仮復旧したものの制限が多く不便な状況が続き、観光は大きなダメージを受けています。
個人的に色々思い入れのある土地でもあり、しぼんでいってしまうのは悲しいので何らかの形で応援したい。それにはやはり現地に行って消費するのが一番ということでプランを考えていたところ、「道路が修復中で十分な通行量を確保できないから海路で支援するよ!」というニュースがSNSで流れてきました。道路も鉄道もダメージを受けて十分に機能できない、それなら海路だ!という柔軟な発想がいいですね。
普段運行されていない航路に乗ることができ、港にも入れる。しかも運行区間が蘇澳~花蓮なので清水斷崖の絶景を海から見られる。これはプランに組み込むしかありません。

発表された運行期間は週末にかかっており、丁度予定なし。天気予報もばっちり、お気に入りの民宿も空いている。何の障害もなく、サクッと予約してお出かけの用意が整いました。
今回支援に充当された船はフェリーと高速船の二隻で、フェリーのみの日・両方運行の日・高速船のみの日があり、乗船予定の8月3日は高速船のみの日。前日の受付開始と同時に予約を入れ、いざ出発です。

乗船地点の蘇澳港へは蘇澳新駅からシャトルバスが運行されていますが、蘇澳駅から歩いていくこともできそうです(徒歩26分)。電車との接続が良くなかったのと、蘇澳に寄りたいところもあったでの徒歩で港へ。途中用事を済ませ、無事入口に到着したのですが…ゲートは閉じられており誰もいません。奥には旅客ターミナルが見えており、至近にあるこのゲートで間違いないと思ったのですが違うのか?

よく見ると隣に旅客サービスセンターと書かれた建物があり、そっちかと思い行ってみると乗船チェックインと書かれた看板がありました。しかし誰もおらず、道も塞がれているのでどうも違うようです

仕方がないので窓口に電話して状況を説明したところ、「それは入口を間違えていますね。戻って別の入口を探してください」とのこと。町の方向に向かって進むと間違いないだろうという看板を発見。寄り道のおかげで別ルートを歩いてきたのでここは通っていませんでした

大きく迂回する形で先程ゲート越しに見た建物の方へ

ようやくターミナルに到着!まあほとんどの人はシャトルバスを利用するか車で来るでしょうからこんな苦労はしないと思います

正面に回ってみました。最近できたのか真新しい立派な建物

国内線表記があるということは国際線もあるということで、つまり蘇澳港は国際港ということになります

両替所や免税カウンターもあり空港に来ている気分

まず受付カウンターへ行き、予約番号と身分証を提示してチェックイン。乗船券を貰います

そしてバンと水の「船内食」を頂きました。説明が遅れましたがこの船は一切が無料で船内食も頂け、さらにシャトルバスも付いてくる。すごくないでしょうか?

利用者は結構いましたが満席にはなっておらず直接来ても乗れたようです

乗船開始まで時間があったので2階の展望スペースへ

こちらが今回お世話になる船

補欠枠の受付時間が終わるとすぐ乗船開始

船は台東離島航路から借りてきたよう。ちなみにフェリーは澎湖航路のものだったようです

外観の印象に比べ船内は広く、二階席もあり

特に待つ理由もないので全員が乗り込むとすぐ出港しました

しばらくは湾内をゆっくり航行

外に出て最初に目にするのは海岸線ぎりぎりまで迫った山。真ん中を斜めに横切る線が蘇花公路で、南へ向かってどんどん高度を上げているのがわかります

東澳付近。少しだけ平地があり、そこに町があります

このあたりでデッキに出てきました。窓越しでも景色は十分見えますが、やはりこちらのほうが断然いいですね

船はかなりのスピードで進んでおり時速50kmほど出ている様子

南澳付近の烏石鼻


(後編へ続きます)