今年6月のダイヤ改正でDR3100型気動車の區間快車(JRの快速に相当)が誕生したと一部で話題になったことがありました。電化の進展でDR3100はかなり余っていてあり得ない話はないと思いつつ調べてみてもそんなものは出てこず、なんだガセかくらいに思っていました。
ところが先週末出かけた際にそれらしい列車に乗車し、あながち嘘ではなかったということがわかりました。

まず最初に申し上げますと件の列車は424次、種別は自強號です。そして驚きなのがその時刻表

なんと各駅停車の區間車より遅いです。速達タイプの自強3000が49分でその2倍を優に超えてしまっています。でもあくまで自強號で運賃は同じ

今回は花蓮から玉里まで乗車します。ホームへ行くとすでに入線していました

間違いなく自強號です


直前に自強3000が出ていることもあり、予想通り車内はガラガラ。乗車率は10%以下でしょう

製造は日車

なんだか短いなと思って数えてみると6両編成でした。ディーゼル特急といえば9両か12両で、6両は區間車の代走くらいでしか見られずこれがこの列車の立場を象徴している気がします

花蓮を発車しあからさまに遅くはないけれどゆったりした速度で進んでいきます。廃駅干城を通過

2駅目の志學で早速長めの停車。対向2本と行き違いをします

今も残る古い大理石のホームがいいですね

ちょっと改札外に出てみたりもしました

ここで3時のおやつ。神奈川県人のたしなみ携帯鳩サブレー

異色の秘境駅林榮新光にも停車

各駅停車より遅いとはいえ一応自強號なのでいつくか通過駅はあり、かつて硬券購入で通った南平も止まりません

基本車窓は花東線らしい田園風景か森林で、こういうところをのんびり行くのもいいですね。特にDR3100をたっぷり味わいたい乗り鉄には素晴らしい列車です

萬榮駅に停車。ここに停まる優等は莒光・自強各1往復のみ


富源で2度目の長い停車。ここでは対向待ちのほか後続の自強3000の通過待ちをします。ちなみにICカード利用の場合、この停車中に一旦改札を出れば乗車距離のカウントがリセットされるので玉里を越えて關山まで區間車運賃で煮ることができます


瑞穗に着くと大勢乗ってきて急ににぎやかになりました。前の電車が瑞穗止まりなのでここから先へ行く人はこの列車に乗ることになります

2時間弱かけて目的地への玉里に到着。時間はかかるけれど快適な移動でした

種別は自強であるもののICカード乗車地元民の短距離利用がほとんどであり、ダイヤ的にも運賃的にも確かに実質區間快でした。台鐵的にもそういった利用を想定しているように思います。
後で気づきましたが以前存在した642次莒光號(一時期復興號)の一部区間を引き継いだダイヤで停車駅も同じ、車両変更で格上げしつつ地元利用を配慮しそのまま残したという感じかもしれません。なお残りの樹林~花蓮間は本物の區間快車(EMU900)となりこの列車に接続しています