台灣碗盤博物館は台湾唯一の民間運営陶磁器博物館です。きっかけは忘れてしまいましたが長らく私のGoogleマップに訪問予定として記録されており、羅東方面へ行った際に訪問してきました。

博物館へは台鐵二結駅から徒歩15分ほどで行くことができますが、各駅停車のみの停車で電車の本数が少ないため羅東駅前でレンタサイクルを借りて向かいました。
付近の景色はこのような感じで宜蘭の郊外によくある住宅地の雰囲気

博物館も目立った看板はなく大きな住宅といった印象で、一度気づかず通り過ぎてしまいました。たまたま通りがかった人は気付けないので近くの道路に看板を増やしたほうが良いように思います

入場料は50元で現金を直接投入する方式

新築された建物は立派で公設博物館に引けを取りません

向かって左にはカウンターと売店

右側には鯉が描かれた巨大な皿が設置されており、大変なインパクトを放っています。右側にあるのが本物でそれを巨大化して複製し、博物館の象徴としているわけですね

展示物は2階にありますので奥へどうぞとの案内を受けて突き当りの階段へ

まだ2階に到達する前ですが、すでに壁一面に飾られた98の器に圧倒されます。「茶藝は台湾の重要な伝統食文化であり、専用の器(茶器)を用意して訪問客を歓迎し、心からもてなすことを表した」

棚にある茶器は一つ一つ柄が異なっており、台湾の豊かな自然や動植物などを表現しています

こちらはメインの展示ホール。壁と中央にそれぞれ展示品があります

壁には皿が展示されています。館長が収集された品は台湾製にとどまらず海外のものも含まれます

こちらは鶴紋盤と呼ばれる鶴形に型押しされた皿に手書きで絵付けしたもので、日本から持ち込まれ台湾の鶯歌で同様のものが大量に生産されました。左が台湾製・右が日本製ですが製造元の名前が入っていなかったら私には見分けがつきません

地元景美の文字を発見。台湾では何かの記念に焼き物を作る週間があります(皿・カップなど)

絵付け手法に関する解説。先程の鶴紋盤が手描きなのに対しこちらの龍は印花と呼ばれる柄をプリントした紙を貼り付けて転写する手法

この博物館の特色は故宮のように歴史的に価値の高い芸術品ではなく実際に当時使われていたものを主に展示している点もあります。最初の茶器に続き今度は茶碗

縁起の良い柄

こちらはどうやらお店で使われていたもののよう

興味深かった修復のコーナー。日本では割れ・欠けが起きた場合金継ぎという手法で修復しますが、台湾ではネジや金具

ファスナーまでもが使われます

(後編に続きます)